BASIC KNOWLEDGE
ROEとROAって何が違うの?「誰のお金で稼いだか」で使い分ける収益性指標
「ROE8%以上が良い会社」とよく聞きますが、なぜ?ROAとの違いは?「誰のお金で稼いだか」という視点を押さえれば、すっきり理解できます。
ROEとROAは、どちらも「会社がお金をどれだけ効率よく使って稼いでいるか」を表す指標です。
ポイントは「何のお金に対する利益か」の違い。これを理解すると、2つを使い分けられます。
01
ROEとROAの計算式
ROE(自己資本利益率)
純利益 ÷ 自己資本 × 100
「株主から預かったお金で
どれだけ稼いだか」
どれだけ稼いだか」
ROA(総資産利益率)
純利益 ÷ 総資産 × 100
「会社が持つ全財産で
どれだけ稼いだか」
どれだけ稼いだか」
お小遣い投資で例えると
あなたが「自分のお小遣い1万円(自己資本)」と「友達に借りた1万円(借金)」の合計2万円でビジネスをしたとします。
・ROE:自分のお小遣い1万円に対する利益率(株主目線)
・ROA:全部の2万円に対する利益率(全財産目線)
ROEは「株主が預けたお金がどれだけ増えたか」を見る指標なので、投資家はROEを重視します。
02
なぜ「ROE 8%」が目安なの?
2014年に経済産業省が「日本企業はROEを最低8%以上にすべき」と提言しました(伊藤レポート)。その背景には「株主の期待リターン」があります。
株式投資はリスクがあるので、投資家は「債券より高いリターン」を期待します。その最低ラインが大体6〜8%とされているため、ROEが8%未満の会社は「株主の期待に応えられていない」と見なされます。
ROE 8%未満
要改善
株主の期待に
応えられていない可能性
応えられていない可能性
ROE 8〜15%
標準〜良好
日本の優良企業の
一般的な水準
一般的な水準
ROE 15%以上
優秀
グローバルでも
競争できる水準
競争できる水準
03
「ROEが高い=必ず良い会社」は危険!
⚠️ 落とし穴
借金を増やせば、ROEは上がります。たとえば自己資本1億円・借入2億円で合計3億円を使って稼ぐ場合、分母(自己資本)が小さい分、ROEは高く見えます。
借金を増やせば、ROEは上がります。たとえば自己資本1億円・借入2億円で合計3億円を使って稼ぐ場合、分母(自己資本)が小さい分、ROEは高く見えます。
ROEが高くても「借金で水増しされているだけ」なら危険。必ずROAと自己資本比率もセットで確認しましょう。
💡 実践チェックリスト
ROEが高い会社を見たら、以下を確認しましょう:
①ROAも高いか(低ければ借金でROEを底上げしている可能性)
②自己資本比率は30%以上あるか(財務の健全性)
③ROEが継続的に高いか(単年のブレでなく3年以上続いているか)
ROEが高い会社を見たら、以下を確認しましょう:
①ROAも高いか(低ければ借金でROEを底上げしている可能性)
②自己資本比率は30%以上あるか(財務の健全性)
③ROEが継続的に高いか(単年のブレでなく3年以上続いているか)
📌 まとめ
- ROE = 純利益 ÷ 自己資本。「株主のお金」に対する稼ぐ力。8%以上が目安。
- ROA = 純利益 ÷ 総資産。「全財産」に対する稼ぐ力。業種比較に便利。
- ROEが高くてもROAが低い場合は借金でかさ上げしている可能性あり。
- 投資判断はROE + ROA + 自己資本比率の3つをセットで確認するのが鉄則。