BASIC KNOWLEDGE
PBR 1倍割れって何が問題?「解散価値」を知ればすぐわかる
「PBR1倍割れ企業に改善要求」というニュースを見たことがある人も多いはず。これは何を意味するのか、中学生でもわかるように解説します。
PBR(株価純資産倍率)とは、「今すぐ会社を解散したとき、株主が受け取れるお金に対して、株価が何倍か」を表す指標です。
PBRが1倍を下回る=「この会社、生きているより解散したほうが価値がある」と市場が判断していることを意味します。
01
PBRの計算式と「1倍」の意味
📐 計算式
PBR(倍)= 株価 ÷ BPS(1株あたり純資産)
PBR(倍)= 株価 ÷ BPS(1株あたり純資産)
例)株価 800円 ÷ BPS 1,000円 → PBR 0.8倍(1倍割れ)
PBR 1倍以上
成長期待あり
市場が将来の
価値創造を評価
価値創造を評価
PBR ちょうど1倍
理論上の適正値
株価=解散価値
のイコール状態
のイコール状態
PBR 1倍未満
解散価値割れ
成長への期待が
ゼロの状態
ゼロの状態
家で例えると
あなたが100万円の家を買いました。でも市場では80万円でしか売れない——これがPBR0.8倍の状態です。
「なぜ100万円の価値があるのに80万円でしか売れないのか」には、必ず何か理由があります。その理由を確認するのが投資家の仕事です。
02
東証が「PBR1倍割れを直せ」と言った理由
2023年3月、東京証券取引所はPBR1倍割れの上場企業に対して「資本コストや株価を意識した経営をしてください」と要請しました。
日本企業の約半数がPBR1倍を下回っていた(=株主に価値を還元できていない状態)ことへの問題提起です。この要請以降、多くの企業が自社株買い・増配・不採算事業売却などの対策を始めました。
03
「PBR1倍割れ=割安」は間違い?
⚠️ 気をつけて!
PBR1倍割れは「お得に見える」ですが、必ずそこには理由があります。
PBR1倍割れは「お得に見える」ですが、必ずそこには理由があります。
・利益率が低く、資産を活かしきれていない(低ROE)
・成長が止まっている業界にいる
・株主還元への意識が薄い経営者
理由を確認せずに「安いから買う」は危険です。なぜ1倍を割っているのかを先に調べましょう。
💡 「本当に割安な会社」の見分け方
PBR低い × ROE高いの組み合わせを探しましょう。
PBR低い × ROE高いの組み合わせを探しましょう。
この2つが同時に成立する場合、「市場がまだ気づいていない優良企業」の可能性があります。逆に「PBR低い × ROE低い」は構造的な問題を抱えているサインの可能性が高いです。
📌 まとめ
- PBR = 株価 ÷ BPS。1倍以下は株価が「解散したときの価値」を下回っている状態。
- 東証の要請で、日本企業のPBR意識は大きく高まってきた。
- PBR1倍割れ=割安ではない。「なぜ割れているのか」の理由確認が最優先。
- PBR低い × ROE高いの組み合わせが、本当の割安株候補の基本条件。